20191012_FUMIKA UCHIDA
今日は昨日のPERVERZEに続いて東京のブランド、FUMIKA UCHIDAの話。
やはり海外のブランドももちろん好きだが、自分がいざ普段着たいと思うと
国内のブランドを選んでしまう気がする。
それは応援の気持ちも少しはあるが、着心地の良さや細かい仕様、日本人の体型や肌の色に合うように作られているからではないかと思う。
FUMIKA UCHIDAの強みはヴィンテージに対する”目”を持っていること。
10年以上ヴィンテージの買い付けを行い、実際に本物を間近で見ることで、自身のセンスを磨いたことはかなりのアドバンテージになる。
なぜなら長い歴史の中でその時代に必要であったディティールは、機能性や限られた
資源での生産背景など、論理的理由を元にして考えられたデザインだからだ。
単純に可愛いからと言う理由だけで作られた装飾とは、また違った魅力を持っているように感じる。
そうしたディティールを長年見続けたデザイナーが、その知識を生かした新しい服を作り、それが今の東京のお洒落に敏感な人たちに支持されている。
それはディティールの普遍性とパワーを持っていることを証拠付けているのではないだろうか。
実際に洋服を見て感じるのがマテリアルに対するこだわり。
シルクやカシミヤなど上質な素材や、厚みのあるその時代の”リアル”に近い生地使っていたり、金具など細かい部分にも力を入れていることがよくわかる。
またデザイナーに対する女性としての憧れを抱くファンも多い。
洋服だけでなく、生活までを含めたトータルバランスでブランドのイメージを確率させている。
大人のヘルシーな色気という言葉がなんとなく合っているような気がする。
今日の考察はここまで。
20191010_PERVERZE
今日はPERVERZEの話。
もう3年ぐらい前になるのか、
突然Instagramに現れてから大ブレイク。
特に決まったデザイナーがいるわけでもなく、コレクションを発表するわけでもないのに、流行に敏感な人たちがこぞって着ている。
スタイルは90年代のストリートから着想を得ていて、少しグランジだったりパンクな印象。
新しい価値観を持つモデルを採用し、撮影も原宿などの街中で行われている。
商品は一部店舗にも置いてあるが、ネットでの販売を中心としていて、定期的に新商品が追加されている。
この少しミステリアスで自由なブランドの価値観は消費者の、”今”の気分とマッチしているのではないかと思う。
そして今は明確なコンセプトがあれば、SNS一本で商品を広めることが可能ということを証明したブランドの一つだ。
アイテム自体は少し癖があり、これ1枚で雰囲気を作り出せる。
特にうまいなと思うのが、全体のバランスの取り方(丈感の絶妙さ)、モデルの使い方、トレンドな色使いだ。
どれを見てもすぐマネしたくなるスタイルが多い。
そして価格帯もハイブランドほど高すぎないので挑戦もしやすい。
前シーズンで人気だったアイテムは次のシーズンでも色違いを出したりと、
商業的戦略も上手い。
先日インスタグラムで発表されたが、
2019/10/20に”3-9-12-HIGASHI”という名のコンセプトストアが恵比寿にオープンするらしい。
ぜひ今月中に伺いたいと思う。
今日の考察はここまで。
20191008_Balenciaga2016ss
今日はBalenciaga2016ssから。
Balenciagaといえば最近のデムナのイメージが強いが
その前のAlexander Wangがデザイナーだったときの最後のコレクション。
ワンのミニマルで洗練された都会的なデザインも好きなんだけど、
このコレクションはそれとBalencagaの少女性がうまく混ざっていたように思う。
特にディティールのかわいさが際立っている。
ガーリーなのにスポーティなこの後ろ姿!
かけ離れたテイストを上手くmixして新しいバランスを作り出しているところにぐっと惹かれる。
しっかりスポーティな小物も、サテン生地を使うことでラグジュアリーな印象へ。
色は少しピンクがかった生成りやオフ白など全体的に白系で統一されていた。
しばらく考察を続けていてやはり自分の好みは、違うスタイル同士がmixされ、上手く調和し、バランスの取れた服に惹かれるんだなと気付いた。
しっくりくる違和感というのか、、
今日の考察はここまで。
20191007_parachute
今日は2003ss JUNYA WATANABEのから。
当時学生だった私はかなりの刺激を受けたコレクションの1つだ。
パラシュートから着想を得ていて、ところどころに安全装置のテープとバックルが付いていたり、風船のようなふわっとしたデティールが使われている。
中でも個人的に好きなのが、同じ生地で作られたパラシュート収納用であるバッグが服の一部に組み込まれているのがかわいい。
プリントの柄も夏らしく爽やかでふわっと軽い感じがよく出ている。
ディティールへの細かいこだわりをとても感じる。
様々な形のバッグはシルエットの一部と化していて、取り外しも可能で、機能性も高い。
JUNYA WATANABEの服は基本ベースの服がとても女性の身体を美しく魅せる
シルエットなので、いろいろな装飾をしても女性らしくそれでいてフェミニンな雰囲気に仕上がる。
15年以上経っているが、今日改めて見てもスタイルが濃くでていていいなと思える。
今日の考察はここまで。
20191005_round silhouette
今日は丸いシルエットの話。
昨日フランスの車citroenの昔の写真を見せてもらったんだけど、
この時代、まだ加工技術が発達していないときに、四角い鉄をわざわざ切り抜いて丸くしてこの形を作っていたらしい。
全体的にコロンとしていてフランスの街並みによく溶け込んでいる。
この写真を見ながらふとCelineの洋服のシルエットが浮かんだ。
ギャザーに頼った丸さじゃなくて、パターンの線をカーブさせて作っている丸みを帯びているシルエット。
女性の身体の曲線を彷彿させ、よく馴染んでいる。
ミリタリー調の服でさえ、丸みがあると女性らしくエレガントな雰囲気になる。
今ふと思い浮かんだが、
ボッティチェリが描いた女性の身体曲線というとわかりやすいかもしれない。
パタンナーはこういうイメージを頭に入れて、心地の良い線を探し出すことも必要だなと思った。
今日の考察はここまで。
20191004_トレンチコート
今日は気になるトレンチコートのシルエットを。
昨年古着でビッグなトレンチコートを購入してから、全体を包んでくれる包容力(?)とウールにはない軽量感が気に入ってヘビロテしてた。。
下に厚手のウールセーターとか着ても、袖ぐりがきつくならないラグランスリーブが楽なんだよなぁ。
クロエが着てるのはmaison margielaのsize74collection。
全体をそのまま大きくしたずるずるな感じがかわいい
こちらはvintageのKo andCoのコート
特徴的なセーラーカラーは、くるくるとまくり上げて首元にあるベルトで止めると
ボリュームのある襟になって楽しめる。
袖口も広めになっていて、こちらもベルトで止めることが可能。
このアレンジ自在な感じが、同じ雰囲気になりがちなアウターのバリエーションを増やしていてとても良い。
最後はroksanda resort 2019のコート。
袖まで続いたヨークがかわいい。
シルエットはボックスになっていて、袖口の絞りでバランスをとっている。
大きなシルエットは流行っている小さめのバッグとも相性が良く、小物で遊べる。
上品なベージュもいいなぁ
今日の考察はここまで。